ヴァングルではオフショア開発のコンサルティングをご提供します。

 

オフショア開発をすると言うこと

オフショア開発を行っているIT企業が50%に迫る中、現在もオフショア開発の現場では様々な問題が発生しております。

異文化の人間同士が同じ目的のために行うオフショア開発。

仕事に対する取り組み方も、価値感も、商習慣も、ビジネス習慣も何もかも違う人たちと同じ目標達成に向けて取り組んでいくと言うのは、きれいごとではなく様々な葛藤の中でやっていくことを指しています。

オフショア開発を選択する最大の理由はコストメリットの存在かと思います。

ただし、オフショア開発で本当に開発コストの圧縮は叶うのでしょうか?

システムのライフサイクル全体を見て、開発コスト中にオフショア開発に投じたコストを考えた場合、必ずしもコストメリットを享受していないケースが少なくありません。

 

オフショア開発のメリットは?

最大のメリットはコストメリットであると言えます。

ただしそれは単純に単価比較の場合の話です。

日本のエンジニアとの単価差は確かに大きいものがあります。

ではオフショアで行う開発と国内で行う開発では工期や工程は全く同じで出来るでしょうか?

答えはYesでもありNoでもあります。

そしてこれをYesに持っていくことができればコストメリットを最大化できていると言えます。

ではどうすればYesに近づけることができるでしょうか?

私どもはその解決策を持っています。

 

オフショア企業にとって日本は良い市場か?

かつて中国オフショアブームがあったとき、中国のオフショア企業から見た日本市場は超優良市場と言えるものでした。

サービスの質を問わず、放っておいても注文をくれるのが日本企業だったからです。

当時コストが約1/3と言われ、オフショア開発を大きく牽引したことは事実としてありました。

ただその実態はどうだったでしょうか?

品質問題が多くのプロジェクトで発生し、そのリカバリーに多くのコストが費やされ、全体のコストは国内開発とあまり変わらなかったり、場合によってはもっと掛かってしまうケースなどが散見されました。

それから徐々に開発拠点のシフトや分散化が行われ、チャイナ+1としてベトナムやインド・フィリピンなどへ開発拠点がシフトしていきました。

そのため当時多くの日本向けオフショア企業がひしめいていた中国大連などでは日本向けオフショアではなく、中国国内顧客向けとして顧客ターゲットを変更して日本向けオフショアより離れて行った企業が少なくありません。

 

現代のオフショアビジネスのあるべき姿

本質的な変化はないものの、日本向けオフショアの姿として大きな変革が起きていると言えます。

元々開発プロジェクトにおける、投入工数の補完的位置づけだったりボリュームゾーンの人工パワーとしての活用だったオフショア開発は、現在ではメインストリームを担う存在に変わって来ています。

オフショア活用を中心においたプロジェクトが多く、主にベトナムオフショアではその傾向が強いと感じております。

ではなぜベトナムはうまくいっていると思われているのでしょうか?

品質が安定している、国民のマインドが日本人のそれと近い、などが一般的な分析として言われることが多いですね。

ではなぜそうなんでしょうか?

私どもはその理由として、ベトナムオフショアにおける日本語対応能力の低さにその理由があると思っております。

ベトナムでは中国漢字文化が失われ、現代の若者は漢字を読める人がごくわずかです。

漢字の意味を理解するには漢字の訓練を要します。

当然漢字文化の日本に対し、同じ漢字文化の中国オフショアのようなわけにはいかず、日本語対応のためには専任のBSEに頼らざる得ない状況があります。

ベトナムオフショアの多くはBSEやコミュニケータによる日本語による要求・仕様書・補足事項をベトナム語に翻訳しております。

この翻訳作業によってすべてのドキュメント、およびBSEの理解がベトナム語化され、日本語の出来ないエンジニアでも翻訳されたベトナム語ドキュメントにより案件対応が可能となります。

当然この翻訳にかかるコストや時間は少なくありません。

委託する日本側の企業もこれを嫌う傾向があります。

中国オフショアの多くはこのコスト低減のためすべてのエンジニアに日本語学習を課しているケースが多く、ほとんどのエンジニアが直接日本語ドキュメントを見ながらBSEの補足を加え作業しています。

ただここに品質問題の原点があると思います。

各エンジニアの仕様理解は個人の日本語読解能力に依存してしまっているのです。

中国オフショア等でよく起こるあり得ないバグの原因は掘り起こすとここにたどり着くと考えております。

一方、ベトナムオフショアではベトナム語化が不可避なのでこのような仕様理解における問題はあまりありません。

BSEの誤解は悲劇を生みますが、その発生頻度は極めて少ないでしょう。

このことにより要求事項や仕様の意味を正しく理解することができ、品質の安定に繋がっており、開発サイクルをトータルで見たQCDはベトナムの方が優れているケースが少なくありません。

またこのことはメンテナンスフェーズに案件が入ったときに大きな力を発揮します。

仕様変更への対応力が格段に優れているのです。

つまり優秀なBSEがいることで成果を高める仕組みになっていると言えます。

またこの構造が出来上がると、オフショア企業側はBSEの育成と技術力強化、採用拠点の地方化に注力出来、成果を上げてコスト低減ができ、またBSEの対応により日本以外のオフショア受託も可能になります。

しかしこのことに気付き、取り組んでいるオフショア企業はあまりありません。

では中国オフショアはだめなのでしょうか?

そんなことはありません。

中国オフショアの魅力は何といってもそのマンパワーにあります。

最近ではだいぶ減りましたが、現在でも100人200人と言ったチームをすぐに用意でき、大規模短期開発等での威力は他ではなかなか真似することは出来ません。

また日本向けオフショアの歴史があり、彼らなりの最適化メソッドを活かし対応を行っている企業も多く存在します。

言語ハードルの低さもあり、短納期への対応力も高いレベルで保持していることは重要な差別化ポイントともいえるでしょう。

つまりオフショア開発をしたい、と考えた場合その案件の要件を見極め、最適な委託先選定を行うことが最重要であり、単にどこが良い悪いではないのです。

 

オフショア開発は使う方も使われる方も最適化が必要

オフショア開発を委託する企業にとって成果を最大化するためには各対応の最適化が不可欠です。

オフショア開発を知っている企業の多くは、その最適化のメソッドを持っておりそこにはこれまでの苦労と努力の結晶ともいえるノウハウが蓄積されています。

ではそれが無い企業は苦労と努力を同様に重ねなければ期待する成果に近づくことは難しいのでしょうか?

頼るものが何もない場合は同じ苦労や努力が必要かもしれません。

頼るものがある場合はそれを頼りに取り組むことで成果への近道があると言えます。

当社ではオフショア開発のコンサルテーションとしてオフショア開発の成果を最大にするためのお手伝いを行っております。

またオフショア企業にもオフショアビジネスを最適化するためのコンサルテーションを行っております。

オフショアビジネスの最適化に加え、オフショア企業にサービスメニューの整備等のサポートを行っております。

日本企業向けの営業支援等も行っておりますのでお気軽にご相談ください。